メスを使わない 豊胸 術
これまでにも注射で脂肪注入を行い、バストアップをはかる治療は、長い間行
われてきました。しかし、定着がよくないことや、しこりを生じやすく乳がんの
早期発見を妨げる恐れもあることから、最近では、脂肪注入はほとんど行われて
いません。
ヒアルロン酸の中でも、分子と分子をつなげたさらに粒子が大きな「マクロ
レーン」は、注入後の効果持続期間がとても長いのが特徴です。粉石けんはすぐ
水に溶けますが、固形の石鹸は溶けにくいのと同じ原理、長く組織の中に留まり
ます。バストだけでなく、すでにほおや太股、ヒップなどでも注入が行われるよ
うになり、活用が進められています。
ヒアルロン酸が使われ始めた当初は、アクリルハイドロジェルと混ぜて注入す
る製品もありましたが、現在は100%ヒアルロン酸を用いるのが安全な方法です。
マクロレーン以外にも「アメージング・ジェル」と呼ばれる、床に落としても変
形しないほど弾力性のある寒天状のアクリルハイドロゲルがあり、これを使うと
バストの形もかなり自由に作ることができます。中国では、かなりの臨床例が報
告されています。胸の上部が薄くなり、バストが下垂しているケースなどでは、
薄くなった部分にこれらのヒアルロン酸やアクリルハイドロゲルを注入してふっ
くらさせることも可能です。
粒子が大きいので、当然注射の針も太くなります。したがって、注入時には麻
酔を用います。それでもインプラントの挿入などに比べると、傷もなく、術後の
腫れや痛みもほとんどありません。シワにコラーゲンを注射するような感覚で、
バストアップさせることができるのが何よりのメリットでしょう。
美容整形